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「可愛い」を獲得するための戦い

私はキリンジとか、フジファブリックとかが好きだし、古くはカジヒデキとかも好きだったのですが、大森靖子さんの「マジックミラー」をはじめて聴いたときから、すごいぎゅっと胸をつかまれて。
どちらかというと整った音が好きなほうだから、まだ大森さんの真骨頂みたいなところまでは理解できてないんだという自覚はあります。あんまり斬新な曲の作りになっているとちょっとこわくなってしまう。

 

そんななかでもこの「マジックミラー」は、曲の可愛さと、サビの部分のアレンジの音の切なさに驚いて、えっこんなの聴いたことない、って衝撃で。「死神」も全然違う曲調だけどとても美しくて、この2曲で私は彼女から離れられなくなってしまった。その後YouTubeでいろいろPVを見るようになって、橋本愛ちゃんの可愛さに圧倒されたりの子さんの明るい表情を見てなんか得した気分になったり、整形について歌ってる「GIRL'S GIRL」という曲にひりひりしたりした。

 

 

「GIRL'S GIRL」の歌詞のなかに「戦ってる」という言葉が出てくる通り、大森さんはいつも戦ってる。

私は全ての普通や可愛いをずっと諦めていた、歌が大好きだけどブスだから人前で歌ってはいけないとまで思っていた、それでも歌うことが大好きで、床にしゃがんで下をむいたり、腰まで伸ばした髪の毛で顔を隠してライブをしていた。シンガーソングライター好きのカメラおじさんすら食いつかなかった。<中略>才能ないもヤリマンもブスもメンヘラも下手くそもうるさいも目障りもババアもダサいもサブカルもサブカルですら売れてないも全部言われ慣れてしまった、まだたまに泣くけど。強情なフリしてるけど予防線はらなきゃ立ってらんないなんて本当は一番弱いのは私だ、ごめんなさいとありがとうと愛してると死ねを、毎日溢れるほど思ってる、好き放題やってるとか思ってるんでしょうけど、いつだって人の発言にがんじがらめにされてきた、すごく気になる。自意識過剰。
<中略>わたしは自分ではとても弱い人間だとおもう。でもそんな、「弱いから戦えましぇ〜ん」とかだと、じゃあシネって感じでしょ。だから仕方ないんだよ。音楽の才能ないなってずっと思ってたから、私はそれ以外で面白いことしなきゃみたいな、でも可愛くもないし何すりゃいいの、とりあえずライブを毎日やって、曲もたくさんつくって、良くしていこうって、ひたすら続けた。ここまで頑張ってるのに、なんでうまくいかないかなあ不公平だなあー、って思ってたけど別に、努力するのなんて当たり前だしね。
http://blog.livedoor.jp/omorimorimori/archives/52133645.htmlより)

 

ブスと言われて自分でもそう思いながら「可愛い」をもとめられる場所に立ち続けるのは想像以上に根性のいることだ。でも大森さんは立ち続けた。うまくいかなくても努力したし、その延長線上に今があって、(整形したのかもしれないけど)PVに映る彼女はとても美しくて可愛いし、センスも才能も凄まじいとおもう。多くの人にそうやって感じさせる場所にまで到達した。勝ち取った。よく戦ってきたなあと尊敬してしまう。本当に偉いとおもう。

 

私もひそかに「可愛い」に憧れる、イケてないほうの女子高生だったからわかるんです。大森さんのそういうところはすごく勇気をくれるけど、こちらの覚悟もためされる気がしてしまう。だから、最初に書いたように、「ちょっとこわい」とおもってしまうのかもしれない。結局は自分自身の問題なんだとおもう。

 

でも、ひりひりしてもこわくても、同時に、痛みを知り尽くした人がもつ「優しさ」もあって、そこにもとても惹かれてしまう。「死神」なんかはもう優しさ成分が半端なくて「死神」といいながら菩薩のようである。

 

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